「みきBLOG」 ステンドグラス工房の一日
講師として・・・ クリエーターとして・・・


デザインをとことん考えよう!
[テキスト版]2008/10/31
芸術の秋、東京の六本木ミッドタウンでは、『Tokyo Midtown DESIGN TOUCH』、横浜では、『横浜トリエンナーレ2008』 ・・・ 数え切れないほどのアートイベントが各地で盛りだくさんです。こういったところにいって色々と見ることは、ステンドグラスのデザインを考えるうえでもとてもいいことですね。
ウチの工房でも、毎日のようにデザインの相談に生徒さんがいらっしゃいます。工房の本棚にはパターンブックはほとんどなく、「陶芸」、「絵画」、「植物図鑑」、「動物図鑑」、「ガラス工芸」、「宝飾」、「世界の文様」、「タイル画」・・・ とステンドグラス以外の本ばかり並んでいます。
うちでは、パターンブックのデザインやティファニーのレプリカは作らないので、皆さんはこういったステンドグラス以外の本や、アートイベント、展覧会などでヒントを得たり、インスパイアされて、それを組み立てて形にしていきます。誰でも簡単にそれを形にしていくわけではなく、はやり「生みの苦しみ」の期間が長いです。でも、パターンブックから選ぶだけ、というよりは、完成した時の嬉しさ、楽しさは断然違います。
今日も、生徒さんと話し合っていて、まず試してみたら? といったことがあります。
まずとにかく、これはどうかな? と思ったら 紙に描いてみましょう! 頭で考えているだけだとなかなかカタチになってきませんよ!?
- その時、私は “紙” を選びます。描きやすい紙があるんですよ〜。ツルツルしすぎず、高級すぎず・・・ 私はお絵描き帳みたいな紙が好きです。
- それから、鉛筆! 画材店で売っている高級なものでなくて描きやすいもの。B2の芯ならシャープペンでもいい。
- それから好きな場所! デザインにつまったら行く喫茶店があります。その喫茶店の2階のお決まりの壁際の席。
そんな、話しをしていたら、ちょうどテレビで、デザインのアイディアの発想法の番組をやっていました。「プロフェッショナル 仕事の流儀 - プロに学べ! 脳活用法スペシャル」
という番組です。「ひらめきの極意」は、「とことん考えてから、寝る!」 だそうです。
科学的に言うと、脳の前頭葉には、いろいろな情報や記憶がどんどん貯められていくのだそうです。そして、なにかデザインしようという時に、側頭葉の中でアイディア会議が始まり、それらを組み立ててくれるのとか。
起きている間にとことん考えると、脳はそのことについてポジティブに働き、いろいろなアイディアが沸いてくる。というわけです。でも、アイディアがひしめきあってうまくまとまらない時には、「寝る」のがいいそうです。そうすると、眠っている間に側頭葉の中で整理されるので、ひらめきが生まれてくることがあるということです。
「発想の極意」 はプロのデザイナー、クリエーターでも人それぞれ。生徒さんも、カタチから入る方、モチーフから入る方、色から入る方、ガラスを決めたから始まる方・・・ いろいろです。文頭のようなアートイベントに行くのもよし、旅行に行くのもよし、がらすらんどの倉庫ツアーでも、花屋さんやデパートのウインドウショッピングでもいいと思います。そこから「時代」の新しいエッセンスを感じ取って、作品に反映したいですね〜。
誰ですか? 「まず、寝よう!」と言っているのは? 「とことん考えてから、寝る!」のですよ! そうしたら起きたときに、ひらめきがあるかも!!!
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