熱血講師のプロフィール

フェルメール作りました(1)

[テキスト版]
2009/05/19

ステンドグラスの肖像画の制作に関しては、シューマンバッハ、福沢諭吉(1) (2) と綴ってきましたが、今回は模写です。先週のブログでも告知した通り、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の注文があり、先月納品してきたので、今日はその制作レポです。(「青いターバンの女」と言う人もいますね。)

[画像1]

 

この絵を描いていると、「この絵の本を持ってます!」、「この映画見ました!」と、生徒さんにも人気の題材だったようです。私もさっそくレンタルDVD借りてきて映画を見ました。でもちょっと女優さんの顔とはやはり違うなぁ、似てるけど…。いずれにしても可愛く描かなきゃ。

 

制作手順は、いつも通り、


[画像2] 1.デザインを描き、型紙を作る


[画像3]

 

[画像4] 2.トレペに絵付け部分の下絵を描く


[画像5] 3.絵に合った色ガラスを切る

 


 

青いターバンは青いガラスで切りたい、だけどおでこの上に黒い鉛線が入るのは嫌だなぁ。
窓からの光があたっている顔の輝きを表したいし、頬はうすピンクにしたい。

白目もにごらない真っ白にしたい。
主題の真珠のイヤリングは白く際立たせたい。
じゃぁ、ここはどのガラスで切ろうかな…。 と、考えるのが楽しいですね。

(なんだ! 結局ただのクリアじゃない! と思わないでくださいね。考えて考えて考えたあげくのクリアガラスなんです。)


ステンドグラスは油絵と違って、基本的には絵の具を描きたしていくわけではありません。ですから、最初に仕上がりのバランスを想像し、そのイメージに向かって段階を追って制作していきます。
最初に出来上がりのイメージを作るなんて難しい! とよく言われます。そうです、やはり何作か作って失敗を繰り返しながら自分で会得していかないとね。口ではなかなか説明できないことです。
いま、師匠の江本先生のミュシャの作品が工房に飾ってあります。いい作品を見てイメージを作ることが何より大切だと思います。じっくり見て覚えておいてくださいね。

 


 

[画像6] 4.ガラスを並べて、線描き(輪郭・模様の線など)をする

[画像7]


5.窯に入れて焼成する(約600度)

 



[画像8] 6.大きなガラス板に、窯から出したガラスピースを並べ、ろう付け(仮止め)する

 

 


 

 

さて、さて、ここからが長い作業の始まりです。続きは明日。是非、読んでくださいね。

 

 

 



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