袋の中身は?
この棚に置いてある、ポリ袋に入っているのは何でしょう?
りんごやぶどうの袋がけじゃあるまいし・・・
そう、制作中のティファニーランプ、テラリウムなどです。
では、何故袋に入れているのでしょうか?
別に、完成まで隠したい! というわけではないんですよ〜!
作品を作っている時、コパーテープを巻いてすぐ半田付けをすると、半田がきれいにのるのに、何ヶ月かたってから同じことをしても、コパーテープが硬くなったようなカンジで、半田がはじいて綺麗にならなかった経験はありませんか?
ティファニーランプを制作する時は、モールド(型)にガラスを半田で点付け(仮止め)していきます。どなたも完成までにはかなりの日数を要しますので、最初にコパーを巻いたところは、どんどん古くなっていきますよね。そして、酸化して色が変わり、半田がつきにくくなったことはありませんか?
でも、表側の半田付けが終わって、モールドをはずして裏側の半田をする時に、表よりは案外半田がしやすかったはずです。 これは何故でしょう?
裏側のコパーテープは、モールドに密着していたので、空気に触れることがいくらか少なかったからなのです。
乾燥している日だったり、蒸し暑い日の夕方の夕立の後はもっと湿度が高くなったり、日本の夏はめまぐるしく天候がかわります。夏には限りませんが、コパーを巻いたところが、空気に触れて酸化してしまうのをおさえるために、上の写真のように袋に入れているのです。もちろん、これで完全なわけではありません。少しでも空気の温度変化・湿度変化によって酸化しないようにとの計らいです。
というわけで、皆さん、モールドにガラスがついてくると、いとおしそうに、撫で回していますが、これは逆効果! 手についている油分がコパーテープに着くと、コパーが酸化して、半田がのりにくくなりますよ! モールドのランプに限らず、パネルを作っている方も同じですよ! コパーを巻き終わると嬉しそうに、撫で回したり、手のひらで押して平らにしたりすると、酸化を早めるだけです。
あんまり嬉しそうに、楽しそうに、撫で回しているので、注意しにくいんだけどね〜。