技法の説明 6 溶着と接着
前回のブログのフュージングは、ガラス同士を熱で溶かしてくっつけるので、“溶着” ですが、“接着” を使うこともあります。その場合、特殊なボンドを使います。
これ、れっきとした “ひとつの技法” です。決して安易に “ボンドでつけちゃえ!” というものではないですよ!
先日のブログでも、「貴方は時代を超えて受け継がれていくステンドグラスを創っていますか?」 と書きましたが、何世代にも渡って楽しんでいただけるよう、何十年、何百年も変色したり歪んだりしない作品を作るようにしています。“接着” したものでも同じです。
以前のブログ、「参加レポ-5 (ぴっかぴかの研磨 小口磨き編)」 で磨いてもらった “積層ガラス” 。
これは、ガラスとガラスを接着して重ねていったものなのです。
ほこりが入らないように、よ〜く拭きあげて、フォトボンドで接着し、ちょっと圧力をかけてピッタリとつけたものです。窯に入れて焼いたりしたものではないんですよ。
ボンドとは思えない透明感! しかも変色しない!
ガラス工芸の方が、よく使うこの “フォトボンド” は、光のUV、つまり紫外線に反応して硬化し始める、特殊なガラス用ボンドなのです。
通常は、ブラックライトをあてて硬化させます。
このブラックライトは直視してはいけないので、木で作ったボックスの中に入れて、暗幕をかけて接着させています。アッという間に着くので、ブラックライトをあてる前に、位置をちゃんと確認しないとダメですよ〜!
紫外線でも硬化するので、お天気のいい日に外に出せば接着できますが、つけたい日に曇っていたりすると、うまくつきません。その間動かせないし、その間にホコリが付いてしまうので、あまりお勧めはできません。
それから、透明度の高いガラスでないと、つきません。濃いガラスや、オパールセントのガラスは着かないのです。70ccくらいで、 4000円弱だったかな・・・ 結構、価格は高いですが、スグレモノです。“フォトボンド” 覚えておいてくださいね!
たとえば、このランプ、ガラスロッドをフォトボンドでつけたものです。よくわからないよね〜 う〜ん、見本になるものないかなぁ・・・
作品例は、今度、ご紹介しますね。
※教室には、ブラックライトもフォトボンドもありますので、使ってくださいね。