2010/10/23 (土)
森のガラス 2 (サンゴバン)
前回、森林(ヴァルト)地帯は、ガラスの材料となる珪砂や粘土、木灰が豊富にあり、そこに窯が増えていったという話しをしました。
ドイツ社のランバーツ社と同じくアンティークガラスのメーカーで有名なフランスのサンゴバン社も、アルザスのロレーヌ地方という森にあります。
サンゴバン社は、イタリアのヴェネツィアに独占されていた鏡の生産をフランスで開始したところからスタートしたそうです。17世紀にベルサイユ宮殿の「鏡の間」を作るため、ルイ14世の庇護を受け、サンゴバンに移窯し、鏡の製造にあたったそうです。ベルサイユ宮殿の「鏡の間」を見てみたいなぁ。
それから、ステンドグラスで有名なナンシー地方も森に囲まれた地方です。ナンシー派のステンドグラスに関しては、後日ゆっくりとブログのネタにしますね。
さて、さて、「森のガラス」 の話しに戻りますが・・・
昔は、ガラス工房、ガラス工場は森に置かれ、燃料を木に頼っていました。ガラス製造には大量の燃料が必要ですからね。ガラスをドロドロに溶かすには1400度前後にしなくてはならない。そのうえ、成型したり過熱したり、成型したり焼きなましたり・・・
以前、上越クリスタルに板ガラスの製造見学をしましたが、職人さん達は熱中症にならないよう、かなり気を遣っていたのを覚えています。なにしろ、1400度? 1500度?のルツボの前はかなりの高熱です。
今では燃料は、石油、ガス、電気・・・ と色々変遷してきています。
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