2013/11/11  (月) 

はてしなく斫りは続く…

教会のステンドグラスの修復 のもようを11/5からお伝えしていますが、今日も コンコン、コツコツの 「斫り」 (はつり)です。

    

窓枠から白パテを取り除くことを 「斫る」 と言っているわけですが、斫ってステンドグラスを窓枠から取り外す作業は、コンコン、コツコツ延々と続きました。

他の工事の職人さんも、なかなか見ることがない工事だったので、いろいろと質問を受けたり、励まされたりしました。

 

「ステンドグラスって直せるの?」

「この工期で全部の窓をやるの?」 …と、半信半疑で聞かれたり、

「大変だねぇ」 …と、気の毒そう?に言われたり、

と、現場では、皆様に応援していただきながらのコンコン、コツコツの作業でした。

     

    

 

     

コンコン、コツコツ。 
   

通常は、一つの窓ごとに順次修復していくのですが、今回は、とにかく量が多いし、工期がないので一度には直せません。とりあえず三連の左右は、取り外して一時保管し、後日、窓に戻す予定になりました。

足場を移動しながら、時には途中にさらに足場を取り付けながら、多い時で斫り職人さんだけで、8人くらいで、コンコン、コツコツの大合唱。

 

 

    

コンコン、コツコツ。
   

どの職人さんも、ステンドグラスをいとおしそうに作業してくださるので、割る人は誰もいません。すごいです。さすがです。

「このステンドグラスは、聖書の逸話を語りかけているのです」  と、事前に説明をしましたが、それよりも、職人さんは 「建物の文化を残す」 という気概を、言わずともお持ちになっています。

コンコン、コツコツ。

こんな過酷な作業が続いているのに、斫り屋さんたちに 「ステンドグラスを残すことになってよかったね」 と言っていただいた時には、クッと来ました。

    

 

     

屋根工事、大工さん、電気工事… 他の職人さんの仕事の状況で、その日に出来る窓を斫ります。

毎日、終わったところをオレンジ色に塗っていきました。

コンコン、コツコツしても、しても、なかなか進まない!!!

450枚ですからね、簡単には終わりません。

ステンドグラスをやっている人は、「いつ終わるともわからない果てしない作業」 には慣れていますが、斫り屋さんも相当辛抱強いですね。

   
   

皆さん、水分とってください、水分!

水分と塩分!

 

自動販売機がすぐに売り切れてしまうほど、皆で一日に何本も飲みましたね。

いやー、たくさん飲んだ。

何日やったかなぁ、やっとここまでオレンジ色で塗られた部分が多くなりました。

よくやった、あと一息、二息?

 

こうやって、コンコン、コツコツの大合唱が続き、ステンドグラス窓の白パテ除去、斫りが終わりました。

 

白パテでの施工には利点もあるけれど、やはりシリコンがいいですよね。

 


 


 

 

 

 

| コメント(2)

この記事へのコメント

 質問で〜す

お疲れ様でした。修復が9月頃からだったら楽でしたね。でも日が暮れるのが早くなるかな。
質問です。以前は白パテだったのですか?そもそも白パテってなんで出来ているのですか?漆喰みたいなものですか?
今つかっているパテとどう違いますか?修復は白パテでしたのですか?イタリアの古いステンドも白パテ?と、たくさんの質問です。よろしくお願いします。

 いろいろ興味が湧いてくる?

hottyannba-baさん
ふだん、何気なく見ていた窓も気になってきたのではないでしょうか?
ステンドグラスの取付けは、サッシ窓とスティール窓とで少々違いがあります。

工房に写真付きの資料がありますので、授業時間内にお答えしますよ〜!

斫りは「はつり」と読みます
チャーッビリッ、チャーッビリッで養生      ...