修復は、汗・ほこり・虫の三重苦
教会のステンドグラスの修復 のレポートを続けますが、こんな苦労もありました。
「ステンドグラスは美しい」 ので、素敵な仕事と思われることが多いのですが、一に体力、二に体力、三に体力…で、おまけに埃まみれの仕事です。
今回は、40度超えの真夏の作業でしたので、「汗」 は、とにかくよくかきました。
そして、建物の補強工事の瓦落とし、壁を剥がし… の作業の合間をぬってでしたので、とにかく、「ほこり」の中の作業でした。
工房に帰って、ステンドグラスの修復作業も、「ほこり」の中の作業です。
ステンドグラスを解体すると、鉛線とガラスの間のパテが、粉状になって飛び散るのです。
向かい側で作業している嶋本先生に、飛び散らないように衝立をたてて、解体しました。
それでも、工房中がほこりだらけ!
ゲホッ、ゲホッ!
しかし、教会の工事現場では、「汗」、「ほこり」 に加え、もう一つの苦難が!!!
それは、「蚊」 です。
窓に向かって、一生懸命作業していると、目の前を、蚊がブンブン。
前が見にくいほど、蚊がブンブン、ブンブン。
というわけで、写真のように、虫よけネットが必需品となりました。
「虫よけネット」 とは、ネットに薬剤を含浸されていて、つるしておくだけで虫をよせつけなくなるというもの。たしかに、これがあれば、目の前を蚊がブンブンして作業できない、ということはありませんでした。
かなり! 効きます!
私、高橋は、細い足場の上で、身をくねらせて蚊をよけながらの作業で…
ホント危ないわ、疲れるわ・・・
「虫よけネット」のおかげで、命びろいしました。
教会の地下では、授業がない日に、嶋本講師が高円寺教会に来て、取り外したステンドグラスの保管作業をしました。
取り外したステンドグラスは、時期を見て、また窓に戻すまで、保管しておきます。
これが、228枚ほどありますので、これも大変な作業です。
ここでも、虫よけネットなしには、作業できませんでした。
他の職人さんたちも、休憩が終わり足場に上がっていく前に、シューッと防虫スプレーを一吹きしています。
腰に下げている工具類の中に、防虫スプレーも必ず入れていました。
「汗」 「ほこり」…
そのほかに、「蚊」 と戦っていたのでした。