絵付けの手順 (2)線描き・(3)一回目のシェイディング
9/8のブログ 「絵付けの手順 (1)色ガラスとガラス絵」 の続編です。スタジオ ピッツォリーノの江本先生から習った、イタリア流の絵付け技法を簡単にご説明したいと思います。
手順 (1)では、ガラスカットをお伝えしました。
左の写真のように、ガラスのカットラインを決めて、それぞれの色でガラスをカットします。
28回 びどりを作品においでになった方は、これが誰の肖像画かおわかりになったことと思います。(二つの肖像画のうち、どちらだったかも解りますかぁ?)
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手順 (2)は、 線描きです。
グリザイユをワインビネガーで溶き、絵付け用の穂先の長い筆を使って線描きします。
ライトボックスの上で、トレーシングペーパーに描いた下絵の上にガラスを乗せて、描いていきます。
これで、何を作ろうしていたかわかっていただけたでしょうか?
ここで、窯に入れて、1回目の焼成をします。
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手順 (3)は、 一回目のシェイディングです。
線描きして焼きつけたガラスを、大きなガラス板に並べて、ろう付けします。
ろう付けしたら、イーゼルにキャンバスを立てかけて絵を描くように、ガラスを立てて描くことができます。立て型のライトボックスにガラス板ごと立てかけます。
ワインビネガーで溶いたグリザイユをガラス全面に塗ります。
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絵の具が乾いたら、ハイライトを筆などで取っていきます。油絵や日本画を描いていた方は、絵の具を足していく描き方をしているので、「ハイライトをとっていく」というマイナスの作業に慣れないようです。
ハイライトをとっていくと、立体感が出てきます。顔は、筆だけでなく、針筆、割り箸などを使って描いていきます。
今回は、風景のところにグリーンやブルーのエマイユを塗りました。(本当は、2回目のシェイディングの後にエマイユ彩色する)
終わったら、ろう付けをとって、窯に入れ、2回目の焼成をします。
次回は、
手順(4) 二回目のシェイディング
手順(5) エマイユ彩色
をお伝えしよう思います。