制作の幅が広がる! (ダルドヴェール)
先のワークショップ 「ミニトレーを作ろう!(フュージング初級編)」 では、伏見先生に、「皆様の制作の幅が広がります!」 と、いろいろとご説明いただきました。
この「制作の幅が広がる」 という言葉にクッ! と来た方も多いはず。この言葉こそ、まさに、ワークショップを企画した我々にとってのキーワードでした。多くの生徒さんにとっても、まさに、ふだん求めているものではないでしょうか?
ワークショップでは、「フュージング」、正確には、「グラスフュージング」 という技法を勉強いたしました。やればやるほど奥が深いので、「これが出来るなら、これは?」、「それなら、これも?」 というように、発展させていただければ、と思います。
さて、ステンドグラスの技法には、「ダルドヴェール」 という技法もあります。
2009年1月16日のブログ 「被災したステンドグラス、復活!」 高松の カトリック桜町教会に移築されたステンドグラスの記事を書きました。このステンドグラスは、「ダルドヴェール」 という技法のものです。
「ダルドヴェール」 は、ダル(厚さ25mmの分厚いガラス・スラブグラスとも言う。)をエポキシ樹脂で結合させたステンドグラス技法です。
日本では、1970年前後あたり(かなぁ・・・?)から、大型公共施設などの壁面などを中心に作られはじめました。
ウチの工房にも工具があったので、ちょっとだけ説明しま〜す。
写真の左側の 「ダル割りハンマー」 で大まかに割り、右側の先が尖った 「チッピングハンマー」は、ガラスの表面にファセットする(貝の形に割る)ために使います。
ダルドヴェールでは、このようにわざと貝の形のように割ることによって、その乱反射でとても綺麗に見えます。
型紙に近づくように割り取ったガラスを並べ、木枠の中に入れて、エポキシ樹脂を流し込みます。・・・と、だいたいこのように作ります。
注意:
わたしたちがやっている、鉛線やコパーテープで作るステンドグラスの場合は、こういった貝の形の欠けは、「ハマ欠けした」、とか、「ハマが入った」などと言って、失敗したことになります。こうなると使わずカットしなおすのが常です。そこだけ光ってしまって目立つし、ハマ欠けの形によっては、焼成したり半田付けの際に熱割れすることがあるからです。
追伸
最後のテキストカラーが緑色のところに、「ハマ欠け」とか「ハマが入った」とか、「ハマ」をカタカナで書きました。
本当は「ハマ」は、「蛤」と書きます。はまぐり(蛤)の形に似ているからです。
ちょっと不安だったんだけど、江本先生に確認したので、これ正解!
誰ですか? 蜆にも似ているなんて言っている方は! (蜆はしじみと読みます。)
これって漢字検定何級レベル? (ちなみに私は準2級の模擬テストで合格ラインでしたが、とても2級は無理です。)