2010/11/11  (木) 

宇野澤辰雄の本

前回のブログ 「横浜市開港記念会館 修復記念誌」 で修復記念誌のご案内をしましたが、このステンドグラスは、宇野澤辰雄の死後、宇野澤組ステインドグラス製作所で制作されたものということを覚えていましたか? 勉強熱心なウチの教室の皆さんなら、覚えていましたよね!?

 

そして、宇野澤辰雄はドイツにステンドグラスを習い、日本で初めてステンドグラス工房を開いた方でしたね。

   「あ”〜 またドイツネタになってしまう!!!」

 

教室では、最近販売された、「日本のステンドグラス −宇野澤辰雄の世界− 田辺千代、著」 を販売しています。

一昨年になりますが、 2008年には 「光で描いた和の心 ステンドグラス作家 小川 三知」 という、小川三知の本が出版されました。教室でも販売していましたので、ご存知の方も多いと思います。

違うデザインのステンドグラスが表紙ですが、似たような装丁の本なので、「宇野澤辰雄の世界」の本を見て、どちらの本がいいですか? と生徒さんに聞かれました。

 

どちらがいいとか、悪いとかではなく、一言で言ってしまうと・・・

 

 

宇野澤辰雄は、国会議事堂など官庁街の建築の際し、1886年にドイツへ行き、ステンドグラスの技術を習得して日本にステンドグラスを広めた人で、現東京工業大学出のいわば建築関係の出身。日本に最初にキャセドラルガラスを持ち帰った人。

 

  

 

小川三知は、現1900年に米国シカゴ美術院へ日本画講師として行き、ジョン・ラ・ファージやルイス・カムフォート・ティファニーに影響を受け、日本でステンドグラスを制作した、芸大日本画科出の日本画家からステンドグラス作家になった人。ココモなどオパルセントを持ち帰った人。

 

 

諸先生方には怒られそうですが、本当に簡単に言ってしまうと、このようになります。

つまり、同じ時代を築いた二人ですが、ステンドグラスをはじめた原点に違いがあるだけで、どちらがいいも悪いもないのです。是非、両方読んでくださいね。

 

でも、ドイツモード満開のウチは、是非、宇野澤辰雄を読んで欲しいな! ちなみに留学先はドイツのベルリン(ルイ・ヴェストファルという工房)だったそうです。ベルリンは行かないんですよね。

  「あ”〜 やっぱり、またドイツネタになってしまった!!!」  

 


 

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横浜市開港記念会館 修復記念誌
作品-4 第30回 びどりを展