フランスツアー ナンシー - 3
引き続きこのブログでは、 「フランス ナンシー ツアー」 のレポートをします。
今回も「ナンシー派美術館 Musee de L'Ecole de Nancy」 のレポートです。
ツアー中 「パリ万博」 の影響をたびたび説明しました。
パリでは何回も万博が行われていますが
芸術に影響をおよぼしたものは、時代ごとにジャポニズムであったりいろいろあります。
「ステンドグラスに影響をおよぼした」 という観点でいうと
1889年と1900年のパリ万博です。
・「オパルセントガラス」 乳白色の不透明なガラス
・「リップルガラス」 表面に凸凹のあるガラス
これらのガラスは、アメリカのジョン・ラファージやティファニーによって考案され、万博で紹介されたガラスです。
この影響を、ナンシー派美術館で鑑賞しました。
「オパルセントのガラスを使ったステンドグラス」
は、前回のブログでご紹介しました。
中に照明が入っているキャビネットなどには、不透明なガラスが使われていましたね。
では、ナンシー派美術館で鑑賞した 「表面に凸凹のあるガラス」 。
こういった当時の新しいガラスを使ったステンドグラス作家といえば?
そうです、まずは下記のサインをご覧ください。
わかるかな? ジャックさんです。
ジャックさん?
思い出しましたか? ジャック・グリュベール さんです。
上のステンドグラスは、前回のブログの最後の写真にチラッと映っていた、階段室のステンドグラスの一部です。
ボーダーに使われているガラスを見てください。
こういった凸凹のあるガラスは、今では皆さんもよく使うガラスですね。
絵付けで葉脈の一本一本、枝のでこぼこなど、丁寧に描かれ
花はエッチングで色のグラデーションをつけていたりと
非常に丁寧に描かれているステンドグラスでした。
下の写真は、補強がされている部分です。
補強は、時代や国ですこしずつ異なるので必ずチェックします。
2019.11.12 追加
それから、ナンシー派美術館の1階の
受付の左脇の大きな部屋にあったステンドグラス。
これにも凸凹のあるガラスが多用されていました。
(部屋の中に入ってはいけなかったので、写真がうまく撮れなかったけど・・・)
何しろ、遠〜くから撮っているので
これだけマチエールがわかるのは奇跡? です。
凸凹感はわかるかな?
2019.11.12 写真追加
以上、ナンシー派美術館の ジャック・グリュベールの作品を
今日は2点しかご紹介できませんでした。
次回もまだまだレポートが続きますよ〜。
これまでのナンシーのレポート :
・ 2019.06.29 レストラン エクセルシオールでの食事
・ 2019.07.02 スタニスラス広場でのルミエール(プロジェクションマッピング)
・ 2019.10.29 ナンシー -1 (パリからナンシー駅まで)
・ 2019.11.01 ナンシー -2 (ナンシー派美術館 オパルセントガラスや家具)
ナンシー派美術館内のステンドグラスのレポートは
まだまだ、これからみどころ満載です。