ガラスの取付け-2
前回は、教会のステンドグラスの修復 の、ステンドグラスの 「取付け」 のレポートでした。
これで、450箇所のうち、三連の窓の中央の部分、222箇所の分のステンドグラスと当てガラスが入りました。
450箇所のうちの残り、228箇所。
ここは、取り外して 「保管しておく」 ことになりました。
保管しておいて、将来、窓に戻すまではカスミガラスを入れておきます。
その数、228箇所!
ウムゥ…
取り外す困難に比べたら楽ですが…
しかも、この228枚が同じサイズではないので、ただカスミガラスを入れるといっても、簡単には行きません。
思えば、この工事で簡単な作業は一つもなかったなぁ…
しかも、ガラス業者さんやシール業者さんは、秋から年末にかけて忙しい時期。
職人さんは、作業をしている時にも、次々と携帯電話に仕事が入ってきていて、朝から夜まで… 日曜祝日も休めないほど忙しいらしい。
今日は、勤労感謝の日ですが、この方たちは休めているのでしょうか・・・?
あっ、こんなこと書いたら、ダンダリンが来ちゃう!
(ダンダリンとは、2013年秋、竹内結子が労働基準監督官の役を演じているTVドラマ)
そんな、忙しい中を、スケジュールを調整して作業してくださっているのだけど、これがまた大変な作業。
同じ、半円型の窓、といっても一つひとつサイズがビミョーに異なるので、窓枠から型を一つひとつ取らなければならない箇所もあったそうです。
暑い日に、高い屋根の上から、「チリーッ」 「パン 」と、ガラスを切る音がする・・・
足場をのぼって見に行ったら、なんと! トタン屋根の上でガラスを切っている!
熱中症になっちゃうよ〜!!!
さすが、プロだなーーー。涼しい顔して作業している・・・
それから、足場の上でも、膝を曲げて太腿の上でガラスを切っていました。
太腿の上でガラスを切っているんですよ! 太腿! 2oほど小さくするために、定規も使わず、カッターで切り、わりとっている!!!
良い子の皆さんは、決して真似をしないでください! ちょっと私は真似してみたい気持ちはあるけど・・・
職人さんに聞いたら、「作業台なんて置けないので、どこでも切りますよ!」 と簡単におっしゃいました。
さすが、プロだなーーー。
そして、
450枚のガラスを、カットして窓枠におさめ・・・
450枚のガラスを、ガラスクリップで仮止めし・・・
450枚のガラスに、養生テープを貼り・・・
450枚のガラスの四方を、シリコンでコーキングしました。
ワァーッ、綺麗!
でも、気が遠くなる数です!
職人の皆様、ありがとうございました!
・・・ と、こうして、ガラスの取付けは終了しました。
ふう〜。
台風で、工期が遅れるかと思ったけど、何とかコーキングも終わりました。
工房で、皆さんに聞かれるのですが、今回は白パテではなく、シリコンで取付けました。
白パテで施工できる職人さんがもう少ないということもありますし、将来、窓に戻す時に、シリコンなら白パテを斫るより、簡単にガラスを取外しできるからです。
気が遠くなる
凄い数ですね。しかも繊細かつ大胆な作業の数々。
今度、作業台でないところでガラスを切っている先生が、教室で見られちゃうわけですね!
Re: 気が遠くなる
ねこまんまさんのステンドグラスの制作を見ている方が、気が遠くなるかも…
※ 作業台でないところねぇ…
場所がなくて、壁にガラスを押し当てて切ったこととか、車のボンネットの上とかは、ありますよ〜。
(良い子の皆さんは、決してやらないでください!)
養生テープを貼っている、気が遠くなる写真
11/24 に、写真を追加しました。