カンタベリー大聖堂 付属工房 見学レポート-3
前回のブログに続き、
カンタベリー大聖堂付属の ステンドグラス工房の見学レポート その3 です。
きりがなので、これで最後ですよ〜!
(「イングランド ステンドグラス見学ツアー」 2016年6月18日)
工房の2階に上がって見ましょう!
以前のブログで、カンタベリー大聖堂 レポート 5 の下の方で、
『工房の方の見学の時に、話が出てきますので、覚えていてくださいね。』
と書きましたが、その時のステンドグラスの構図を思い出してみてください。
この絵を思い出しませんか?
修復した時に、古い鉛線を残して
写真の上に固定して保存してあるのです。
日本でも、由緒あるステンドグラスの場合、よくこうした保存をしますね〜。
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横浜開港記念会館のパネル修復(3)
の際にも、見たことがありますが、見学ツアーに行かれた方は覚えていますか?
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修復前のパネルを顕微鏡で見せていただきました。
鉛線が酸化してボロボロですね〜
きっとこの鉛線を手で揉むとチリになってしまうと思います。
ガラスも酸化していますね〜。
2階はライトボックスが多数。
それから、デザイン室? といったガラス張りの小部屋がいくつかありました。
1階にも2階にも、集塵機も整備されています。
修復作業がメインだと、何百年の埃、酸化してボロボロになった鉛線から、大量の塵が出ますからね。
(写真は1階に戻りまして) レオニーさんが持って見せてくれているのは、
修復中に窓に入れておくパネルです。
各ピース、グリザイユでヨゴシをかけて光らないようにしてあります。
光量を加減する意味もあるかな〜? それにしてはヨゴシがあっさりすぎるか・・・
ところで、前回のブログで紹介したツールでガリガリやっている時、ほんのちょっとだけなのに必ずゴーグルの装用を促されました。
集塵機といい、ゴーグルといい、当然ながら健康には気を遣っています。
暗所で作業をしていたパネル。
どれが中世のガラスで、どれが差し替えたガラス?
と、皆で交代で
考えているところです。
う〜、わかりません!
(写真は2階に戻りまして)
使っているエマイユの焼成サンプル。
おっ、私たちが使っているのと同じだ!
作業台の上に置いてある筆も、チェック!
補強の仕方もチェック! (下の写真)
見るものすべて、自分たちの使ってるものと比較!
ん〜、楽しすぎる!
とても貴重な工房見学をさせていただきました。
レオニーさん、長い時間いろいろと説明してくださって
本当にありがとうございました。
これまでの「カンタベリー大聖堂」 のレポート:
・2016.09.12 カンタベリー大聖堂 付属工房 見学レポート-2
・2016.09.09 カンタベリー大聖堂 付属工房 見学レポート-1
・2016.09.05 カンタベリー大聖堂 レポート 7
・2016.09.04 カンタベリー大聖堂 レポート 6
・2016.09.03 カンタベリー大聖堂 レポート 5
・2016.09.01 カンタベリー大聖堂 レポート 4
・2016.08.31 カンタベリー大聖堂 レポート 3
・2016.08.29 カンタベリー大聖堂 レポート 2
・2016.08.28 カンタベリー大聖堂 レポート 1
・2016.08.20 カンタベリー大聖堂で聴いた鎮魂歌 番外編
・2016.08.17 カンタベリー大聖堂で聴いた鎮魂歌 つづき
・2016.08.15 カンタベリー大聖堂で聴いた鎮魂歌
・カンタベリー以外の、「イングランド ステンドグラス見学ツアー」 のレポートはこちら: