2013/12/23  (月) 天皇誕生日

お子さんの描いた絵をステンドグラスに

先日、息子さんへのプレゼントにしたいと、ステンドグラスパネルの制作の依頼を受けました。

しかも、「お子さんの描いた絵をステンドグラスにできないか?」 という、お母様からの素敵な提案です。

        

少々、ステンドグラスにするには、難しい絵でしたが、そのお母様の心意気に打たれて、二つ返事でOKしました。

         

左の写真が、息子さんが描いた原画のコピーです。

(賞をとって、どこかに飾られているので、原画は手元にないとか…)
        

        

「おもしろいは」 と左上に描かれているこの絵は、息子さんが小学校2年の時に歯をテーマに描いた絵だそうです。

        

まずは、原画の上にトレーシングペーパーを置いて原画を写します。
        

歯の一つひとつに顔が描かれていて、それぞれに表情があり…

虫歯の「虫」? がいたり、それを治療? していたり・・・

目にはうっすら涙が滲み・・・

手には歯磨き粉と歯ブラシ。

線の描き方も立体的で、細部まで、よく描かれています。

楽しい絵だわ!!!
        

         

それから、ガラスをどう切り分けるかを決めて、ガラスをカットします。

仕事を受ける時に、「ガラスをどう切り分けるか」 を、まず頭の中でグルグルッと考えます。

今回は、すぐに、何となく想像できたので、仕事をお受けすることにしました。

             

 

        

この時点で

「歯は、サンドブラストで白くしよう」

「髪の毛は、絵付けしよう」

「背景は、このあたりはサンドブラストでぼかし、このあたりはエマイユ彩色し・・・」

と頭の中で、全体像が組み立っています。

ここで、私の中では、ステンドグラスとしてほぼ完成しています!

        

        

 

        

サンドブラストし、絵付けして窯に入れて焼きます。

窯から出して、鉛線でガラスを組んで、半田付けをし、パテを詰めて、磨いて完成です!

         

         


今回、お客さまからの注文で、ポイントの一つに、

「昼間は自然光で。夜はライティングしたい。」

というご希望がありました。

                  

ステンドグラスは自然光で見るのが一番ですが、夜は外からでないとステンドグラスを見ることができません。 

夜はライティングすれば、室内で楽しめます。

                 

ですから、「昼間は自然光で。夜はライティングしたい。」

というのは、とてもすばらしい提案なのです。

もともとステンドグラスがお好き、という今回のお客様ならではの、ご希望です。

                 

そこで、特注の木枠を注文制作しました。

 

        

自然光では、このように ↓ 見え…

        

蛍光灯でライティングすると、 ↓ のように見えます。

        

楽しい仕事で、工房の皆さんも出来上がりを楽しみにしていました。

が、あっという間に納品してしまったので、ご覧いただけず残念でした。

せめて、ブログでお楽しみください。

        

        

こんな、素敵なプレゼントを考えるなんて! 

親子っていいですね〜!

まだ、ご本人にプレゼントを渡されていないようですが、喜んでいただけたら、幸いです。

        


        

         

 

 

| コメント(1)

この記事へのコメント

 良い思い出ですね

最初に拝見した時、絵が素晴らしい!と思いました。小学2年生ってこんなに素晴らしい絵を描くのですね。歯、1本1本に表情があるのですよ!大人には描けないかも。残しておきたいと思いますよ。それがガラスの中にそのまま描かれいる。良い思い出ですね。私も4歳の時、子供が描いた「お母さん」を本の栞にしています。ちょっとガラスでは残せないな。

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